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時差がなくなる? ASEAN標準時計画が刻む針

一本化される時刻

今年末のASEAN経済統合は、時計の針にも影響を及ぼすかもしれません。

現在、ASEANに加盟する東南アジア諸国で時差を解消しようという動きがあります。最大二時間三十分の時差は、国家間の円滑な金融取引や人・モノの流れを阻害している側面があります。標準時は単純に経度で決めるのではなく、各国家の裁量で決定されるもの。そのため、世界地図にある時差変更線は非常に複雑な曲がり方をしています。

その煩雑さを解消し、各国間貿易を活性化させようというのがASEAN標準時計画の狙いです。

>「ASEAN標準時」導入検討…経済統合を控え

http://www.yomiuri.co.jp/world/20150426-OYT1T50025.html

「本当にこんな大胆な計画が実行されるのか?」と考える人は、少なくないかもしれません。

ですが実は、ASEAN標準時は決して「大胆な計画」ではありません。

時刻は国の都合で変わる

先述のように、標準時というのは国際協定ではなく、各国家の政策上の決定に過ぎません。もっと平たく言えば、対外貿易の矛先がどこかであっさりと変更されてしまうのが時差です。

南太平洋上にあるサモア独立国の場合は、その歴史の中で二度も標準時を丸一日分変更しています。一度目は1892年、アメリカとの貿易上の都合でUTC+13帯からUTC-11帯に移行しました。ところがその119年後の2011年、今度はオセアニアや東南アジアとの交易活発化のために再びUTC+13帯に戻るという経緯をたどっています。

中国でも清朝最末期に全国五つの標準時を設けましたが、のちに中国共産党が同国の政権を掌握すると北京標準時を全国統一の時刻に設定しました。広大な中国領土ですがその人口は沿岸部に偏っているため、標準時を統一した方が合理的という背景があります。

このように、時差というのは割と軟性的な政策です。

利便性の追求

インドネシアは国内に複数の時差を抱えています。ジャワ島東端のバニュワンギからバリ島へのフェリーに乗ると、スマートフォンの表示時刻がいつの間にか1時間進んでいます。ですがASEAN時刻統合が実現すれば、ジャワとバリの間の時刻線も当然なくなります。

バリ島はジャワ島よりも時刻が1時間早い。

これは旅行客にとっての利便性に収まらず、地域間の物流に携わる人々にとっても朗報ではないでしょうか。インドネシアでは、「ビジネスの鍵は物流」と言われています。

現在同国では外資を呼び込むために、複雑な仕組みや規制の諸々を簡素化しようという動きが見られます。標準時の一本化に限らず、インドネシアの進む道は「統合」と「開放」の石で敷かれていくようです。

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