Go-Jekの創業者が教育文化大臣に就任、今後の教育改革に注目が集まる

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は2期目に入ったと同時に内閣改造を実行した。

この内閣改造で、ジョコ大統領は教育文化大臣に、東南アジアを代表するベンチャーGo-Jek創業のナディム・マカリム氏を指名した。大臣指名を受け、マカリム氏はGo-JekのCEOを退任した。

スマホ普及と共に成長したGo-Jek

もともとはバイクタクシーのライドシェアサービスを提供していたGo-Jekだが、今や様々なサービスを展開するスーパーアプリに成長した。軽輸送、食事デリバリー、マッサージ師派遣、オンラインゲームへの課金プラットフォームなども提供している。

Go-Jekのアプリは今年4月の時点で1億4200万ダウンロードを記録し、契約ライダーとドライバーは200万人以上に達した。

Go-Jekは数百万単位の職を生み出したことでも評価されている。インドネシアでは今も国内出稼ぎが行われていて、普段は農業で生計を立てている人が農閑期に都市部へ出て別の仕事をするということも珍しくない。もちろん、故郷へ帰らずそのままジャカルタやスラバヤに定住する人もいる。

そのような労働者にとって、Go-Jekのライダーはバイクさえあればすぐにでもできる仕事だ。

また、Go-Jekの提供するフードデリバリーサービスは中小零細事業者が多店舗展開を実現させる大きなきっかけにもなっている。大衆向けの食堂や屋台は夫婦で営んでいるということが多いが、彼らは自前でデリバリーを始められるだけの人件費を払うことができない。そこで、Go-Jekにデリバリー部門をアウトソーシングするのだ。

Go-Jekがきっかけで、地方都市の飲食店がジャカルタに進出を果たしたという例もある。これはインドネシア政府が目指すUMKM(中小零細事業者)優遇の方針と合致する。

教育改革に向けて

2014年から続くジョコ政権では、「国内の若年人材を積極的に活用する」ということが強く打ち出されてきた。

課題は多く、インドネシアの労働人口の半分以上は、中学校卒業以下の最終学歴の人々だ。小学校卒業が最終学歴の人も珍しくない。

現行の初等教育にも問題があり、ひとつ挙げれば、教師の給与問題だ。物価が上がる一方で給与額はまったく上がらず、地方によっては教師が困窮しているということもある。

マカリム氏の大臣就任直後の動きとして、インドネシア児童保護協会(KPAI)が声明を出したことが挙げられる。インドネシアの小中学校では、いじめの他にも教師による児童生徒への体罰が問題になっている。新しく就任した大臣はそれに対して有効な対策を打ち出すべきだと、KPAIは記者会見で語った。

今後多くの課題に対し、マカリム氏はどのような施策を打ち出していくのか。新教育文化大臣の今後の動向から目が離せない。

【参考・動画】
Nadiem Makarim, Menteri Termuda Mewakili Generasi Milenial-YouTube