世界的モータースポーツの開催を控えるインドネシア

フォーミュラEは、化石燃料を使用しないフォーミュラカーによるレースで「電気自動車のF1」とも言われている。この開催地に、インドネシアの首都ジャカルタが選出される可能性が浮上した。

ジャカルタ特別州のアニス知事は、2020年半ばから始まるフォーミュラEのシーズンではジャカルタが開催地に選出されると明言。青年スポーツ省にも報告している。

だが今の時点で、フォーミュラEはジャカルタ開催に関する言及を行っていない。このため、現段階ではあくまでも「開催の可能性」に留まっているが、それでもアニス知事は強気の態度を示し、現地メディアも大々的に取り上げている。

モナス周辺でフォーミュラE開催か

フォーミュラEは電気自動車のレースで、騒音や排気ガスは発生せず公道で開催される。このため、ジャカルタでの開催が決定した場合、行政当局はそのコースを設定する必要がある。

「ジャカルタ市内のどこがコースになるのか?」という議論も、既に始まっている。有力視されているのがメダン通りとタムリン通りだ。

ジャカルタの独立記念塔(モナス)の周辺を囲うように走るのがメダン通りだが、ここは各政府機関や大使館等の重要施設が集合する地域でもある。アメリカ大使館はモナスの南側に位置する。ここでフォーミュラEを開催するとしたら対テロ警備の問題も発生するが、ジャカルタの中心地でレースを行うインパクトは絶大だ。

ロンボク島ではMoto GPを開催

一方で、バリ島の東隣に位置するロンボク島でもモータースポーツの話題で盛り上がっている。

ロンボク島マンダリカ地区で、2021年からMoto GPの開催が予定される。これは今年2月に正式発表された事項で、予定されている走行コースの整備が終わればレースが行われる。

しかし、一部の現地メディアは当初の予定である2021年からの開催は実現しないのではと報道している。その理由は、コース整備のために割かれる時間があまりにも短いからだ。

現時点で、Moto GPのためのコース整備はまだ行われておらず、今年10月から工事が始まる予定であるが、Moto GPの主催者は来年8月にコースのテストを行う計画だ。つまり、インドネシア側は10ヶ月でサーキットを整備しなければならないということでもある。

レース開催の意義

インドネシアでは、日に日にモータースポーツへの関心が高まっている。東南アジアではシンガポールで毎年F1の公道ナイトレースが行われており、マレーシアでも2017年までF1が開催されていた。また、来年からはベトナムのハノイでF1が開催される。今後の経済成長や人口規模を考えると、将来インドネシアでF1が行われる可能性も十分にあるだろう。

また、本記事に挙げた2つのイベントはインドネシアにとって特別な意味がある。ジャカルタでも自動車から出る排ガスの問題が深刻化しているが、電気自動車を使用するフォーミュラEの開催により「環境問題に取り組む政府の姿勢」を内外にアピールできる。また、ロンボク島のMoto GPはインドネシア政府が目指す「ジャワ島外の開発」と合致する。

こうしたイベントの開催を見越して外国からの投資も積極的に行われていくだろう。

【参考・動画】

Keren!!! 2020 Jakarta Tuan Rumah Formula E-YouTube
Menengok Pembangunan Sirkuit MotoGP Mandalika di Lombok-YouTube