走行中の自動車を画像認識するAIシステム、ジャカルタのスタートアップが開発中

インドネシア都市部では、まさに無数とも思える数の自動車が日々道路を駆け抜けている。

その中で警察や交通当局は、市内の自動車1台1台を把握しなければならない。もちろんそれはナンバープレートや車種、車のカラー等で照合するわけだが、万単位の車を前にそれを手作業でやるのは現実的ではない。

そこで注目されているのが「画像認識」と「AI(人工知能)」である。この分野で注目のスタートアップ『Delligence.ai』について解説しよう。

走行中の車両を画像認識

Delligence.aiが開発中の画像認識システムは、カメラの視界に出現した車両の形状、色、ナンバープレート等を判別し、その情報を画面に表示するというものだ。

ここに実証実験の映像がある。

カメラと車両との距離が遠い場合は精度が甘くなるとはいえ、その距離が縮まる毎に表示される情報が確定される。現時点では約9割の精度で車両情報を識別することができるという。

また、車体の凹みもこのシステムで認識可能だ。軽微な事故でついた損傷を割り出し、そのデータを車両保険の算出に活かすことができる。

Delligence.aiの設立は2018年、西ジャカルタのクボン・ジュルックにオフィスを構えている。

8ヶ月で大幅進歩

上の動画は今年6月30日に公開されたものである。

ここで、去年10月30日にYouTubeにアップされた動画を見てみよう。

この動画の実証実験では、車両についているメーカーエンブレムとナンバープレートを認識するに留まっている。つまり、それから8ヶ月の間にDelligence.aiの画像認識システムは大きな進歩を遂げたということだ。

ジャカルタ首都圏を含むインドネシア都市部では、慢性化した渋滞が様々な交通問題を引き起こしている。バスや鉄道等の公共交通機関の整備だけでなく、AIテクノロジーが問題解決のための重要な役割を担おうとしている。

治安当局が盗難車や追跡中の車両を特定する場合も、このシステムは非常に有用だ。画像認識と連動したAIの活用は、都市の治安改善にもつながる。さらにDelligence.aiはインドネシアのみならず、マレーシアでも実験を行っているという。今後数年でアジア各国に進出する可能性も大いにあるだろう。

【参考・動画】
Delligence.ai
Delligence AI: Luxury Cars Detection.-YouTube
Delligence AI: DeepALPR + DeepLogo Working Together Simultaneously.-YouTube