Wi-Fi完備のワルン「Warung Pintar」がOVOから資金調達

このメディアで昨年2月に『Warung Pintar』というスタートアップの記事を配信した。

当時はジャカルタ市内の数店舗を構えるのみだったが1年経った現在、Warung Pintarの店舗数は何と1100を超えるようになったのだ。

驚異的な成長であるが、資金調達を行い、更なる成長を目指している。

バイクタクシーのための待機所

Warung Pintarは、オンライン配車サービスの周辺産業と言える。

バイクタクシーのライダーは、携帯電話を充電できる待機所を求める。そこでは軽食が出ればより望ましい。Warung Pintarは、電源もWi-Fiも備えている売店としてライダーの好評を集めたのだ。

Warung Pintarを利用すると、低予算で店のオーナーになれる点も大きい。インドネシアではUMKM(中小零細事業)の経済成長を目的にした政策が施行されているが、Warung Pintarはそれにも合致している。

そんなWarung Pintarであるが、1月21日にシリーズB投資ラウンド2750万ドル(約30億円)もの資金調達に成功した。出資元は、現地系キャッシュレス決済サービス『OVO』である。

日系企業も出資のOVO

OVOはリッポーグループ傘下のサービス。近年、着実に加盟店舗数を伸ばしている。日系リース企業の東京センチュリーも、OVOに出資している。

現地の高級ショッピングモールにあるフードコートでも、OVOの紫色の看板が目立つようになった。Go-Jekと競合する配車サービスGrabも、ペイメント事業をOVOと提携し、さらなるシェア拡大を目指している。

そのOVOが、急成長の只中にあるWarung Pintarに出資した。これは何を意味するのか?

UMKM(中小零細事業)に関心を向ける

まず、オンライン配車サービスとキャッシュレス決済サービスは切っても切り離せない関係であるという点に注目したい。

業務でキャッシュレス決済サービスを取り扱うバイクタクシーのライダーは、自分が消費者に回った時もそれを利用する可能性が高い。OVOの立場から観察すれば、彼らも重要な顧客だ。

次に、OVOは大企業の展開するチェーン店舗のみならず、UMKM(中小零細事業)にも関心を払っているということが見受けられる点に注目できる。

Go-Jekは既に、Go-PayとGo-Foodを連携させることで地方都市の飲食関連業者に対するアプローチを実施している。零細店舗でも小銭不足に悩まされることがなく、会計にかかる手間を省くことができるのがキャッシュレス決済サービスの特徴だ。人手に限りのある店舗ほど、この点は大きな成果として現れる。

現時点でもキャッシュレス決済に対応しているWarung Pintarの店舗は存在するが、今回のOVOからの出資が決定的なきっかけとなり、完全キャッシュレス化の青写真はより現実的なものとなったと言え、今後の動きが大いに注目される。

【参考】
Warung Pintar
Cerita Mitra dan Resolusi 2019-YouTube