2017年インドネシア・モバイルテクノロジー事情総括

2017年のインドネシアにおけるモバイルテクノロジー事情。それをひとことで言えば「本格稼働」かもしれない。

Android OS搭載のスマホが爆発的に普及したのは2年前だが、今年になって新しいオンラインビジネスが雨後の筍のように登場し出した。これは「現地ベンチャーの雄」Go-Jekの影響が多大にあることは間違いないだろう。

また、それに伴う諸問題の解決も今年に入って見受けられるようになった。

来年のスマホのトレンドは?

2017年の現地スマホ市場の代表的なメーカーは、中国Oppoである。

Oppoのフラッグシップモデルの値段は、凡そ350万ルピア(約2万9000円)から。中国メーカーの製品はデザインも素材も年々良くなっている、というのが筆者の印象だ。

それに続くのがXiaomi、Vivo、Huaweiといった、やはり中国勢のメーカーである。韓国Samsungは依然大きなシェアを誇るものの、「ここ最近の伸び」という点に関してはやはり中国勢に分があるようだ。

さて、今現在のスマホメーカーの命題は「フルスクリーン」と「ベゼルレス」である。ベゼル、すなわち液晶画面の縁に当たる部分だが、この余計な部分をなくして表示画面を広くする努力が各社で進められている。

スマホの液晶画面大型化の流れは、すでに一段落した。現行機は凡そ5インチ〜5.5インチの間で収まっている。今起こっているのはスマホ本体の実寸を変えずに画面表示を大きくする方法、すなわちベゼルをなくすというムーブメントである。

現時点で、「完全なベゼルレス」というのは実現していない。これらは厳密に言えば「ベゼルの極細化」である。

iPhoneⅩは、長年親しまれたホームボタン(Touch ID)を犠牲にしてまでベゼルを大幅削減した。だがApple製品よりも設計に自由度のあるAndroidスマホならば、ベゼルレスの条件はiPhoneよりも少ないのではないか。現に指紋認証パッドは、Androidスマホであれば機器の背面に搭載できるという利点がある。

以上の理由から、2018年のローエンド機種は「背面指紋認証パッド+上下ベゼル極細化(フルスクリーン)」がトレンドになるのではと筆者は考えている。そうした製品を、インドネシアでは300万ルピア台の価格で売り出せるか否かがポイントになるのではないか。

熾烈な競争前夜のEC業界

現地のスマホ市場と同時に気になるのが、オンラインビジネス事情である。

とくにキャッシュレス決済、フィンテックの分野は現大統領も後押ししている。農業や漁業に携わる人々にとっては、キャッシュレス決済が行えることで仲買人の介入をなくすことができるからだ。

2017年は「インドネシアにAmazonがいつ上陸するか」ということが話題になったが、 ECの浸透もまたフィンテックと抱き合わせで考えるべきものである。

全国民の半数が自分の銀行口座を所有していないという国で、いかにネット経由の売買を普及させるか。じつはこれに関しても、中国の電子商取引大手Alibabaが動いている。

代表的な事例をひとつ挙げよう。今年4月にAlibabaグループのオンライン決済部門企業が、現地決済プラットフォームhelloPayとの合併に成功した。このhelloPayは、現地ECのLazadaのオンライン決済を担っている。

Amazonのインドネシア上陸を見越して、Alibabaが防波堤を築いているという印象も見受けられる。

また、Tokopediaは、中国でAlibabaと熾烈な競争を展開しているTencentより資金調達を行っており、インドネシアを含む東南アジアでゲーム・ECを展開するSeaはニューヨーク証券取引所に上場した。

2018年以降はこうした資金力を背景に、大手同士による熾烈な競争に突入していく可能性が高いというわけだ。

政府とGoogleの「関係性」

インドネシア政府が国際的IT企業との和解を進めている点も、注目すべき事柄だ。

2016年の一時期、現地国会議員から「Googleブロック論」が飛び出した。その理由のひとつは、Googleがインドネシアに対して法人税を収めていないことである。

だからこそ中央政府は、Googleが企画した「YouTuberのためのスタジオ」や「公共Wi-Fiステーション」の設置にむしろ前向きだったとも言える。なぜなら、これらの施設をインドネシア国内に置けば法人税を徴収できるからだ。さらに正確に言えば「法人税を逃れる口実がなくなる」ということである。

今年11月、Googleがインドネシア政府に対して2015年度請求の法人税を完済したという報道が駆け巡った。それ以前にもジョコ・ウィドド大統領がロヒンギャ問題に対する声明発表のためにGoogleドライブを利用することがあったから、政府とGoogleとの関係は良好化の方向にあるようだ。

もはやインドネシアはGoogleを切り離すことができない、と考えるべきだろう。現地スタートアップの提供するスマホアプリは、Android版から先に配信する場合が殆どだ。そのためにも、Googleとの関係性の改善は現政権の「重要任務」とも言える。

【画像・動画】
OPPO F5 : Capture The Real You-YouTube
HARBOLNAS Lazada 12-14 Des 2017!-YouTube
Akhirnya, Google Penuhi Kewajiban Pajak di Indonesia-YouTube