インドネシアの中間層スマホ市場で躍進するXiaomiとOppo

北京小米科技有限责任公司と广东欧珀移动通信有限公司。このふたつの中国企業がどのような事業を展開しているのか、正確に答えられる日本人は多くないだろう。

だが、それぞれの英語名を表記すればピンとくるかもしれない。前者はXiaomi、後者はOppoだ。

これら電機メーカーは、今やスマートフォンメーカー大手として国際的に認知されるようになった。もちろん、インドネシアでも例外ではない。スマホ普及率が右肩上がりで伸びる中、中国メーカーの存在が日に日に目立つようになっている。

スマホがもたらしたIT革命

日本におけるインターネットの一般普及は、Windows95というOSがもたらした。

それは、日本人はパソコンを購入できるだけの余裕があったということである。90年代半ばのインドネシアでパソコンを持っていた家庭は、アッパークラスの富裕層だ。新興国でのインターネット普及は、パソコンよりも安価なスマートフォンの登場まで待つことになった。

だが、長らく待たされた分だけ普及のスピードも早い。2年前に100米ドル前後のAndroidスマホが多数発売されると、インターネットの普及が一気に進み、インドネシアのIT事情に革命的な変化が起きた。その最大の結果が、当初は数あるベンチャービジネスのひとつに過ぎなかった『Go-Jek』である。

オンライン配車サービスというのは、提供側と利用側の両方がスマホを所持していなければならない。Go-Jekの立ち上げ時期が1年早かったら、この事業は成功していなかったかもしれない。絶妙なタイミングで市場参入し、利用ユーザーを伸ばして、Go-Jekは「市民の足」になったのだ。

スマホがもたらした成長であり、ジャカルタの風景はGo-Jekで大きく変わった。

スマホの「相場」

そんなインドネシアで今、人気を集めているのが先述のXiaomiとOppoだ。

中国メーカーに長らく取り付いていた「安かろう悪かろう」のイメージは見受けられない。Oppoのフラッグシップモデルである『F3』の価格は、カラーリングにもよるがおおよそ400万ルピア前後。約3万3000円である。この価格帯は、ミドルエンドクラスと言うべきだろうか。

ミドルクラスの市民の場合、この400万ルピアはちょうど身の丈に合っているのかもしれない。その下のローワーミドルクラス、ワーキングクラスの人々にとっては150~200万ルピア程度の機種が最も現実的である。XiaomiとOppoは、市民の需要が高い部位を的確に突いているのだ。

スマホで分かる「経済階層」

日本の携帯電話市場は、特異な環境下にある。格安携帯の普及が進んでいるが、三大キャリア契約の多くの場合は、スマホ本体の料金は月々の使用料に合算されるため、ユーザーは自分の持っている機種の具体的な値段を知らないことが多い。

ここに感覚のズレが生じる。世界ではローエンド、ミドルエンド、ハイエンドというように機種の値段ごとに区分けされ、それは同時に経済階層を指し示している。だからこそ、新興国ではミドルエンド以下の機種の充実が求められる。

インドネシアビジネスの考察に、スマホ市場のチェックは非常に有効だ。

【参考・動画】
OPPO
OPPO F3 Red-YouTube