ミャンマー情勢とインドネシアの治安状況

FPI(イスラム擁護戦線)の活動が、にわかに活発になっている。

きっかけはミャンマーである。ロヒンギャはムスリムコミュニティーでもあるが、ミャンマー国内では国民としての一切の権利を与えられていない。その状態は、民主化が達成された今現在においても変わっていない。

そこでインドネシア政府は、ロヒンギャの支援に乗り出した。ジョコ・ウィドド大統領がGoogleドライブを使って公式声明を発表した件である。

だがそれと同時に、治安上の懸念も出てきた。

ボロブドゥールで治安上の懸念

インドネシア最大の仏教遺跡と言えば、ボロブドゥールである。

そのボロブドゥール近郊のモスクで、FPIが大規模集会を行うという情報が外務省から届いた。

9月8日(金)、中部ジャワ州マゲラン県ボロブドゥール寺院附近のモスクにおいて、FPI(イスラム擁護戦線)等による大規模祈祷集会が行われる見込みですので、巻き込まれることのないようご注意ください。
同日、ボロブドゥール寺院への個人観光客の入場が制限されるとの報道がありますので、併せて情報にご注意ください。
ジョグジャカルタおよび近郊にお住まいの皆様、出張者および旅行者の皆様へ
平成29年9月7日(大17第43号)
在インドネシア大使館

ミャンマーは仏教徒が優勢の国である。それに対するFPIのアピールであるということは、疑う余地はない。

世界遺産ボロブドゥールと現代ミャンマー情勢はつながりなど皆無だが、それでもこうした現実がある。常に最新の安全情報に傾注しなくてはならない。

ジャカルタでは火炎瓶投げ込みも

ジャカルタ市内でも事情は同じだ。

ミャンマー大使館の所在は、まさにジャカルタのヘソの位置である。ジャカルタのシンボルである歓迎の像、そして市内最大のショッピングモール『グランド・インドネシア』とは目と鼻の先だ。少し歩けば日本大使館へ行くこともできる。

FPIの視点に立てば、ミャンマー大使館はデモをするのに都合のいい立地である。この周辺で働く外国人駐在員はもし危険を感じたのなら、まずその場から逃げるということが肝心だ。新興国でのデモは暴徒化しやすい。そうなった場合は、警察も高圧放水や催涙弾発射を行う。非致死性ではあるが、その代わりに周辺の人々を巻き込みやすい。

数日前には、ミャンマー大使館に「Bom Molotov(モロトフ爆弾)」が投げ込まれるということもあった。このモロトフ爆弾とは第二次世界大戦時のソ連・フィンランド戦争に由来する言い方で、火炎瓶を指す。

こうしたこともあり、今後もこのあたりの地域については注意・警戒が必要だ。

【参考・動画】
Google Map
Pasca-Kedubes Myanmar DIlempari Bom, Pengamanan Diperketat-YouTube