人気YouTuber「MiauAug」から見るインドネシアIT事情

インドネシアでのネット普及の象徴が、いわゆるYouTuberである。

今やインドネシアはGoogleが各方面に展開し、同時に様々なコンテンツが配信されている。インドネシア人は日々、スマートフォンの画面と向き合いWebを楽しんでいる。

そんな中、この国でも数万の再生数を一度に稼ぎ出す人気YouTuberが次々に登場している。

インドネシアでも人気のゲーム実況

「ゲーム実況」と呼ばれる分野がある。

日本では、基本的に実況者の顔を出さない動画が殆どで、実況者の声だけだったり、中にはそれすらも出さずにデジタル音声を用いる場合もある。しかしインドネシアのゲーム実況者は、顔出しが基本だ。それに対する抵抗がない、ということである。

MiauAugは、インドネシアのゲーム実況者の中でもとくに人気が高い。2017年9月1日の時点で、チャンネル登録者数は93.2万人。日本国内のトップクラスのゲーム実況者に肩を並べる数字だ。

世界的に人気の『Hello Neighbor』というホラーゲームがある。道路を挟んだ向かいの家に秘められた謎を解くという内容だが、その最中に家主に捕まったらゲームオーバー。いかに家主の追跡を振り切るかが、このゲームの特徴である。

MiauAugはベータ版配信の時からこのHello Neighborをやっているが、以下の動画ではかなり卓越したテクニックを見せている。

追いかけてくる家主を自宅に閉じ込め、その結果無人になった隣人宅を堂々と捜索。バグのような気もしないでもないが、大チャンスを掴んだということに変わりはない。このゲーム、隣人から身を隠すのがとにかく大変なのだ。

インドネシア人とホラー

彼の動画を観て感じるのは、紹介タイトルに「ホラーゲームが目立つ」ということだ。

日本でもホラーは人気ジャンルである。まさに鉄板というもので、このあたりはインドネシアでも事情は変わらない。

インドネシア人はイスラム教徒だから幽霊を信じないのでは? という声もあるだろう。確かに、ここがサウジアラビアかイラクだったら話は変わる。サウジアラビアなどでは、最悪の場合、「異教の魔術を普及させた」ということで立件されてしまう可能性がある。

アメリカでも刑事告発こそされないが、保守的な福音派教会の影響力が大きく、幽霊の出てくる小説は有害図書に指定されてしまう。

ところが、インドネシアでは幽霊というものが広く信じられている。

映画でもドラマでも、ホラーは大人気だ。心霊写真を撮影するサークルというのも存在する。

そのような性格の国民が、ホラーゲームを嫌わないはずがない。

Googleの展開と共に

一時期のインドネシア政界にあった「Googleブロック論」は、現実的ではないことが分かる。

もしも現地政府がGoogle、というよりもAlphabetの持株事業に関連するサービスをブロックしたら、国民生活そのものに支障が生じる。

幸い、この数ヶ月でインドネシア政府とGoogleとの関係は急速に良くなった。公共Wi-Fiスポット『Google Station』の全国展開も具現化しつつある。

もちろんそれは、この国の人気YouTuberにも計り知れない好影響を与えるはずだ。

【参考・動画】
Tetangga Yang Baik - Hello Neighbor - Indonesia-YouTube
Game Wajib Ini - Outlast 2 Demo - Indonesia Gameplay-YouTube