電子決済がインドネシアを活性化させる

QRコードを利用した電子決済について、日本でもNHKで報道される等注目が集まってきている。

こうした新しい技術に対し、良い面だけではなく、日本人はどうしても「一方で問題も発生している」という見方もする。だが、電子決済の普及は世界的な流れであることを忘れてはならない。それも、新興国ほど電子決済分野の開発が急がれている。

それはインドネシアも例外ではない。

物価変動と、小銭の煩わしさ

インドネシアルピアは、決して「強い通貨」ではない。

4年前の「フラジャイル・ファイブショック」は、まだ記憶に新しい。そして今後もこうしたことが起こらないとは限らない。現に物価は目に見えて上がる一方だ。インドネシア政府は自国民に対して「すべての商取引をルピアで行うように」と通達しているが、現実問題としてこの国では米ドルが力を発揮している。富裕層はドル建ての銀行口座を持っているのが普通だ。

ルピアの地盤が盤石でない以上、頻繁な物価変動は避けられない。さらに、この国の恒常的な問題として「小銭不足」がある。コンビニやワルンなどで大きな額の紙幣を出されたら、「もっと小さいお札をください」と店員に要求されるほどだ。

その煩わしさを解消する最も確実な手段が、電子決済の確立である。

治安は良くなる!

スマートフォンを使ったQRコード決済は詐欺的なものも多く、市民に混乱をもたらすのではという声もある。

だが、「電子決済が普及する」ということは「現金を持ち歩く必要がなくなる」という意味であり、結果的に盗難や強盗を阻止できるということにつながる。電子決済の普及は、治安面でも好影響を与えるのだ。

その上、インドネシア経済は無数に存在する小規模経営者が支えている。名もなきワルンや屋台の店主が、この国のローワーミドルクラスとして活躍しているのだ。決済のキャッシュレス化は、彼らに様々な好材料をもたらす。強力犯罪の不安から解放されるという点は、材料として極めて大きいはずだ。

すでにQRコード決済対応の屋台も登場している。

インパクトは無限大

そして今後望まれるのは、eウォレット関連のITベンチャー企業である。

『Go-Jek』が証明したように、地場系ITベンチャーの成功は外国からの巨額出資をインドネシアにもたらすのだ。現政権がそれに気づいていないはずはない。

電子決済がこの国に与えるインパクトは、まさに無限大だ。

【参考・動画】
DIMO Pay by QR - SMEs Testimonials - 1-YouTube